医療福祉の税務情報
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文書作成日:2016/12/15


 平成28年度税制改正では、健診受診率の向上や薬局等からの医薬品購入による医療費の抑制を目的とした、セルフメディケーションに係る医療費控除の特例が創設されています。実際の適用は、平成29年1月から開始されます。今回は、制度の内容を改めて確認しつつ、適用を受けるための必要書類について確認しましょう。


 セルフメディケーションに係る医療費控除の特例とは、厚生労働省が主体となって要望していた税制で、自助努力による健康の維持や疾病予防への取組を促進するために、一定の健診を行っている個人が、一定のスイッチOTC医薬品の購入を行った場合に、その購入金額(暦年の合計額)のうち12,000円を超える部分の金額(上限は88,000円)について、その年分の所得金額から控除することができる制度です。

 この制度は、平成29年1月1日から33年12月31日までの購入について適用され、現状における医療費控除の適用との選択となります。つまり、いずれも適用可能な場合には、いずれか一方のみの適用となりますので、ご注意ください。


 スイッチOTC医薬品とは、医師によって処方される医療用医薬品から転用された一般用医薬品等のうち、定められた有効成分が含まれているものをいいます。この定められた有効成分数は、平成28年3月31日時点で82あります(厚生労働省告示178)。
 ただしスイッチOTC医薬品であれば、すべて当該制度の対象となるわけではありません。
 対象となる「一定のスイッチOTC医薬品」は、厚生労働省のホームページ等で公表されており、たとえば平成28年10月17日時点では1,525品目が公表されています。
 対象品目は、今後も必要に応じて追加・修正・削除等の更新がされていく予定です。


 この制度を適用するには、次の事項を記載した証明書類(レシート等)が必要です。

  1. 商品名
  2. 金額
  3. 当該商品が当該制度対象商品である旨
  4. 販売店名
  5. 購入日
 証明書類がキャッシュレジスター発行のレシートである場合、上記3.について次のいずれかで表記することが求められています。
  1. 商品名の前にマーク(例「★」)を付すとともに、当該マークが付いている商品が当該制度対象商品である旨をレシートに記載(例「★印はセルフメディケーション税制対象商品」)
  2. 対象商品のみの合計額を分けて記載

 今後は、これまでの医療費控除の他、ドラッグストアで医薬品を購入した場合には、上記証明書類を基にこの制度の利用について判断することとなります。手間がかかりますので、早めの資料の準備が必要となるでしょう。
 なお、セルフメディケーションの推進に関しては、中小企業者が開設する一定の薬局に係る不動産取得税の軽減措置も創設されています。


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