福祉経営情報
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文書作成日:2017/05/31


 厚生労働省が平成27年に発表した資料によると、職場での腰痛で4日以上休業する人は、年間で4,000人以上、そのうち、社会福祉施設や医療保険業が3割を占めています。ここでは29年3月に発表された資料(※)から、福祉施設等での腰痛予防対策の取組状況などをみていきます。




 上記の調査結果によると、腰部に負担のかかる業務に従事する労働者がいる事業所(以下、負担業務従事事業所)割合は、全産業平均で50.6%、福祉施設や医療機関(以下、医療,福祉)では80.3%と業種別で最も高くなっています。そして負担業務従事事業所の中で腰痛予防教育を行っている割合は、医療,福祉で76.7%となりました。全産業平均の59.4%よりは高いものの、20%以上は腰痛予防教育を行っていないことがわかります。
 腰痛予防教育を行っている医療,福祉の事業所での、腰痛予防教育の実施時期をまとめると表1のとおりです。雇い入れ時に行う割合が62.9%と最も高くなっています。

 




 次に、腰部に負担のかかる業務の中でも、介護や看護等での人の抱え上げ作業に従事する労働者がいる医療,介護の事業所における、腰痛予防対策の取組内容をまとめると、表2のとおりです。

 
 
 適切な移動・移乗介助法を理解させ徹底しているが83.9%で最も高い割合となりました。次いで割合が高いのが、腰部保護ベルトを使用させているですが、32.9%と半分にも満たない状況です。

 福祉介護業界では人材不足により、既存職員への負担が高まっている事業所も少なくないでしょう。こうした状況で腰痛等による職員の休業などが増えることは、避けなくてはなりません。
 厚生労働省ではホームページ上で、医療,福祉向けの腰痛予防の資料を公開しています。こうした資料なども利用して、自施設の腰痛対策が十分かどうか、今一度確認してみてはいかがでしょうか。


(※)厚生労働省「平成27年労働安全衛生調査(実態調査)
 常用労働者10人以上を雇用する民営事業所のうちから、無作為に抽出した約14,000事業所と、そこで雇用されている常用労働者及び受け入れた派遣労働者約18,000人を対象にした、27年10月末時点の状況等に関する調査です。有効回答率は66.6%です。


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