万一に備えるための〜保険の相続対策
万一に備えるための〜保険の相続対策
文書作成日:2021/08/05


 保険金の受け取りに係る課税の取扱いは、離婚前後で変わるのでしょうか?




 現在、妻と離婚協議中です。
 受取人が妻になっている生命保険があるのですが、子供が成人になるまでの間に私が死亡しても養育費として用意できるよう、子供を引き取る妻が受取人のままの予定でいます。
 このような保険金について、離婚の前に私が死亡した場合と、離婚の後に私が死亡した場合で受け取る保険金に対する税金は変わるのでしょうか?

【生命保険の契約内容】
  • 契約者(保険料負担者):私
  • 被保険者:私
  • 死亡保険金受取人:妻




 離婚前後に関わらず、相続税が課税されます。ただし、離婚前であれば非課税の適用ができますが、離婚後の場合は、非課税の適用を受けることはできません。


1.死亡保険金の課税関係

 保険会社から、保険金・給付金等のお金を受け取るときには、税金がかかる場合があります。

 税金は、「所得税・住民税」「相続税」「贈与税」のいずれかで、生命保険の契約者、被保険者、受取人が誰になっているかで税金の種類が変わります。

契約者
(保険料を払った人)
被保険者
(死亡した人)
受取人
(保険金をもらう人)
税金の種類
@ Aさん Aさん Bさん
(相続人)
相続税
※非課税枠の適用あり
A Aさん Aさん Cさん
(相続人ではない)
相続税
※非課税枠の適用なし
B Bさん Aさん Bさん 所得税
(一時所得)
C Bさん Aさん Dさん 贈与税

 上記@Aのように、契約者と被保険者が同一の場合、死亡保険金は相続税の課税対象となります。@のように受取人が相続人である場合には、生命保険金の非課税の適用(※)を受けることができます。ただし、Aのような、受取人が相続人でない場合は、保険金の非課税の適用はありません。

(※)生命保険の非課税
死亡保険金は「残された家族の生活保障」という大きな目的をもった遺産のため、
相続人が保険金を受け取る場合に限り、「500万円×法定相続人の数」が非課税となります。

 また、Bのように契約者と受取人が同一の場合、受取人の一時所得として所得税の課税対象となり、Cのように契約者、被保険者、受取人がすべて別人の場合は、受取人の贈与税の課税対象となります。

2.ご相談のケース

 ご相談のケースは、離婚前に保険事故が発生したことにより、死亡保険金を奥様が受け取る場合には、奥様は相続人としての地位があるため、上記1@のケースに該当し、非課税の適用を受けることができます。

 他方、離婚後に保険事故が発生したことにより、死亡保険金を奥様が受け取る場合には、奥様は相続人としての地位がなくなるため、上記1Aのケースに該当し、非課税の適用を受けることができません。

 このように、保険契約は、契約形態によって税金の取扱いが異なることにご注意ください。

 相続に関するご相談は、当事務所にお気軽にお問合せください。


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