家と財産を守るための〜不動産の相続対策
家と財産を守るための〜不動産の相続対策
文書作成日:2020/04/20


 将来の相続のために、予め土地を分筆しておく際の注意点を教えてください。




 不動産の共有は避けた方が良いと聞きましたので、今のうちに所有地を半分に分筆しておき、将来相続が発生した際に子ども2人に1筆ずつ相続させたいと考えています。つきましては、土地を分筆する際の注意点についてアドバイスをお願いします。




 土地を分筆する場合には、土地の現況や法規制、担保提供状況等を整理する必要があります。分筆することで、新たな揉め事の火種にならないように注意しましょう。




 土地の現況や法的な規制により、分筆する際の注意点は、下記のとおり異なってきます。

1.土地に建物が建っている場合

 分筆する土地に建物が建っている場合に、分筆後その建物が違法建築物とならないよう、建築基準法等の要件を全て充たして分筆する必要があります。建物はまたがっていなくても、建ぺい率・容積率・斜線制限等の要件を充たさなくなる場合や、水道管等の配管が当該建物がないもう一方の分筆後の土地の地中を通過している場合がありますので、ご注意ください。
 また、融資を受けた際にその土地建物に担保が設定してある場合、当然ですが、分筆後においても両方の土地に担保が設定されています。
 こうした点を事前に整理して検討しておかないと、後に相続人間の争いを招く恐れがあります。

2.角地や二方路地の場合

 角地を分筆すると、角地と角地でない土地に分かれます。半分に分筆すると面積は同じでも、通常、土地の価値に差が生じます。二方路地の場合、大きく分けると、南向きと北向き又は、東向きと西向きの土地となり、こちらも半分に分筆すると土地の価値に差が生じます。面積を同じにするよりも価値を同じにした方が、争いを回避できると思われます。

3.第一種低層住居専用地域・第二種低層住居専用地域・田園住居地域内の土地の場合

 これらの地域内は、最低で建ぺい率30%、容積率50%となることがあり、丁度良い大きさに分筆したつもりでも、希望の建物が建築できないことがあります。
 例えば、住宅敷地面積として40坪は丁度良い大きさといえますが、建ぺい率30%、容積率50%の地域の場合、原則的に延床面積20坪超の建物は建築できません。

4.敷地面積の最低限度が定められている場合

 良好な住環境を保存するために、敷地面積の最低限度が定められている場合があります。例えば、敷地面積の最低限度が160uの場合、300uの土地を半分に分筆すると、それぞれの土地面積が最低限度未満となり、建物が建築できなくなります。

 土地は、立地や用途地域等の条件によって、丁度良い大きさ(最適画地の面積)が違ってきます。よって、上記のいずれにも該当しない場合でも、分筆により土地の価値が減少することがありますので、ご注意ください。


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